002: 猿田彦面山車(さるだひこめんだし)について

 住吉神社の祭礼が始まると、決まって神社正面の鳥居(とりい)の傍(かたわ)らに飾られています。大きな台の上に大型の猿田彦(さるだひこ)の面と鉾(ほこ)を飾り付けたもので、台には担(かつ)ぎ棒を通す穴があけてあります。伝承によれば、この山車(だし)を神輿(みこし)のように担ぎ、祭礼御神(ごじん)幸(こう)行列(ぎょうれつ)に従って城下を練り歩いていたとされています。大変に人目をひく作り物で、これらの華やかで趣向をこらした山車は、風流(ふりゅう)に分類され、観衆を意識する都市の祭礼において多く見られます。
 
住吉神社の猿田彦面山車
  江戸時代の萩城下の町並みと祭礼御神幸行列を描いた鸞輿(らんよ)巡幸図(じゅんこうず)(下図)にも猿田彦面山車を見ることができます。今回修復する山車の製作年代については、萩博物館が調査を行いましたが判明しませんでした。ただ、御神幸行列の編成を記した江戸時代の資料には、「猿田彦面」が認められます。また、祭礼の間この山車と同じく鳥居の傍らに飾られる「御神幣(ごしんぺい)」山車は、江戸時代後期の製作です。
鸞輿巡幸図(部分)   鸞輿巡幸図中猿田彦面山車
鸞輿(らんよ)巡幸図(じゅんこうず) (部分) 萩博物館蔵
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